
N社 拠点管理システム導入事例
課題
N社では、全国に数多く存在する事業拠点に対し、毎年BCPの見直しの一環として災害リスク評価を実施していました。しかしその作業は、各拠点の情報やハザードマップを紙やExcelで管理し、担当者が手作業で照らし合わせる非常に煩雑なものでした。そのため、更新頻度は限られ、作業の精度にもバラつきが発生。また、BCPに基づいた避難計画の策定までは手が回らず、実質的に“計画倒れ”となっている拠点も多い状況でした。
災害発生時には迅速な初動と現実的な避難行動が求められる一方で、拠点ごとのリスクが明確になっていないことは、従業員の安全確保や事業継続に大きなリスクとなっていました。これらの課題を解決するには、日常的にリスク状況を可視化・更新し、誰でも使える形で共有できる仕組みが必要でした。
解決策
当社は、N社の持つ拠点データをもとに、地図上で災害リスクを一元的に可視化できるGISシステムを構築しました。地震・浸水・土砂災害などのハザード情報を政府や自治体の最新データと連携して反映し、拠点ごとの災害リスクを重ねて表示できるインターフェースを整備。各拠点がどの災害に、どの程度の確率で影響を受ける可能性があるのかを地図上で即座に把握できるようになりました。
さらに、各拠点から最寄りの避難所や安全地点までの距離・所要時間を自動計算し、避難経路や移動手段も含めた情報を可視化。BCP担当者がこれらの情報を元に避難方針を立案・共有できるよう、印刷帳票やレポート出力機能もあわせて提供しました。
成果
この取り組みにより、従来の属人的で手間のかかっていたリスク評価作業は大幅に効率化され、情報更新のタイミングや精度も飛躍的に向上しました。現場では、地図を見ながら拠点ごとの災害リスクを直感的に理解できるようになり、定量的な根拠に基づいた避難計画や事業継続方針の策定が可能となりました。
また、全拠点を俯瞰して管理できるようになったことで、拠点ごとのリスクレベルに応じた優先度設定や資源配分も実現し、BCPの質が組織全体として底上げされる結果となりました。災害リスクを可視化するだけでなく、「それにどう備えるか」までを視野に入れたGIS活用の成功事例です。
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